2020.7.1

 

八王子西教区

 

59歳初めての入院  急死に一生!のお計らい

 

ありがとうございます。

八王子西教区 鷹取と申します。

 

私は59歳、妻が3代目の法灯相続をさせていただいて、私も教区長のご奉公をさせて頂いております。一男二女に恵まれ、長女、次女は嫁ぎ4人の孫に囲まれ、5月には、初の女児出産の予定を愉しみにしておりました。

 

ところが今年の2月8日、歯茎に違和感、市内の歯科へ行くと、今回は3日分の抗生物質と、痛み止め3回分を処方され、次回、1週間後に通院とのことで、多少の不安を持ちながら帰宅しました。ところ

が、翌日9日、10日と顔面が腫れてきました。11日勤務先の昼休みに「腫れと痛み」が酷く、電話で診察の要請をしましたが、次回予定の18日まで予約が取れないと断られ、仕方なく自宅に帰ると妻が

私の異変に気付き、市内の夜間診療へ相談すると、隣街に口腔外科が在ることがわかりました。この時点で体温は40度そして全身の震えが止まらない状態でした。救急車を呼び、ようやく口腔外科へ搬

送されました。それも500床の入院ベッドを有する病院でしたが、その中で最後の1床のベッドだったのです。何というお計らいでしょう!診察の結果は「右頬部蜂巣炎歯性上顎洞炎右上四急性化膿性根

尖性歯周炎」と長い病名でした。歯茎に溜まった膿が全身に回って重症とのこと、私よりも数値が低い方でも死に至ると聞かされてビックリしました。この日から約1ヶ月間の入院生活でした。

 

2月11日に搬送された際には、CRP(C反応性蛋白)数値が0〜0,3が正常のところ、約30倍の非常に高い数値11となっていましたが、お陰様で、15日に2,4に、24日には0,24にまで下がり、点滴も外れ、26日の午後いよいよ手術です。全身と部分麻酔の併用で歯茎を切開し、右頬の袋に浮遊する膿を完全に除去し、鼻の下の薄い骨に穴をあけ膿の排水口の役目をするドレンを付けるそうです。手術室に入り、全身麻酔を点滴から入れると、アッという間に3秒ほどで目は閉じ、目が覚めると手術は終わっていました。皆さんにお助行をしていただき無事に手術も成功しました。

 

入院中は丁度朝6時、夕方4時台はナースも来ない時間帯で、お講師より本山の御宝前、羽村別院の御宝前、皆さんのお助行の写真を送っていただいたお陰で、病床でも実際お寺にお参詣している思いで

一心にお看経をあげることが出来ました。この時間、私にとって、とても贅沢な気持ちになりました。病室はお花も禁止で殺風景ですが、しかし御宝前のお花、御本尊様を拝みながらのお看経、「良いお看経」をさせて頂くことが出来ました。

 

入院期間中、事前に受講開始していた介護の勉強をしていましたが、病院食のことや、又、入院生活を患者側から学べたことは大変貴重であり、これもお計らいだと感じました。そして家族や職場の皆さんに感謝しながら療養させていただき、入院中に落ち着いてくると案外面会に来てもらいたいと思えるようになり、そんな時にお講師方が来てくださり、子供達や孫も面会に来てくれたりしましたが、何といっても妻には頭が上がらなくなりました。と云うのも毎日のように、自分の弁当を持ち「お寺のお供水」を届けてくれ一緒にご飯を食べるのが日課でした。そのほかにも諸々手続きやら、職場との調整をしてくれ本当に良くやってくれました。

 

最後に、この病気入院で感じたことですが、敗血症で死に至る患者さんも多いと聞きました。今回のことで私を支えてくれた家族、職場の仲間や友人達、そして何度もお助行をしてくださったご信者の

皆様、「常に励まして」下さったお講師方、ありがとうございました。健康な身体で日々ご奉公が出来なくなった自分に、ご信心の反省を忘れず「今」生かされている事に気付きました。何といっても

普通の生活に戻れたことが、本当のご利益でした。義父から「主の居ない我が家は寂しい」と言われ、とても嬉しく思いました。

 

今年(6月24日)は先住日序上人の23回忌のご正当の年、報恩ご奉公の為、これからも一層御弘通ご奉公に精進させていただきたいと思っております。

 

ありがとうございました。

 

追伸

原稿を書き終わってから、文中の娘が5月29日に3106グラムの女児を授かりました。

重ね重ねありがとうございました。